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勢いを増す南米の左派政権 いきおいをますなんべいのさはせいけん

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知恵蔵2015の解説

勢いを増す南米の左派政権

南米にここ数年、左派政権が猛烈な勢いで拡大している。1998年に発足したベネズエラチャベス政権以来、2003年にはブラジルのルラ政権とアルゼンチンキルチネル政権、05年にはウルグアイバスケス政権、さらに06年にはボリビアモラレス政権、チリのバチェレ政権、ペルーガルシア政権、エクアドルコレア政権、07年にはアルゼンチンでキルチネルの妻のフェルナンデス政権と次々に大統領選挙で左派政権が誕生した。今や南米で明確な親米右派政権は左翼ゲリラとの内戦で米国の軍事援助に頼るコロンビアだけだ。 左傾化のきっかけは90年代に米国が主導する国際通貨基金(IMF)が南米各国に押しつけた新自由主義政策だ。民営化や規制緩和を過度に進めた結果、地場産業が崩壊し失業が増大して格差が拡大した。「IMFの優等生」といわれたアルゼンチンでは金融危機に陥って暴動となるなど各国で社会が混乱し、大統領選挙では有権者が新自由主義反対を掲げる反米左派の候補に流れた。 これら左派政権の国は経済では南米南部共同市場に結集し、政治的には04年に南米国家共同体の構想を打ち出した。米国が進める米州自由貿易地域に対抗する構えだ。ベネズエラでは05年、キューバやアルゼンチンなどが資本参加した反米スペイン語テレビ局が放送を開始した。ブラジルやベネズエラなどが石油を共同開発する「ペトロスール」も設立された。中でもベネズエラのチャベス政権とボリビアのモラレス政権は、キューバのカストロ政権に急速に接近している。ボリビアの天然ガス国有化に対して不利益を蒙るブラジルも国有化を容認するなど結束を見せている。

(伊藤千尋 朝日新聞記者 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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