日本歴史地名大系 「勢坂」の解説 勢坂せざか 福井県:小浜市東勢井村勢坂勢峠ともいう。遠敷(おにゆう)郡と大飯郡の境をなす丹後街道の峠。大飯郡側から東に坂を越えると眼下に小浜城下が広がる。軍事上の要衝で、南北朝争乱期には攻防戦があった。建武三年(一三三六)九月四日、北朝方にくみした惟宗隆能らが勢坂の警固をし(同年月日付「斯波家憲軍忠状」明通寺文書)、また「若狭郡県志」に「康安元年十月仁木三郎奉将軍義詮公之命欲討若狭守護細川清氏率丹波国兵而入大飯郡経逆谷而到勢坂於是清氏之士卒退散云」とあって、南朝方にくみした細川清氏が勢坂で敗退、小浜は落居したと伝える。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by