化学分析器具(読み)かがくぶんせききぐ(英語表記)apparatus for chemical analysis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「化学分析器具」の意味・わかりやすい解説

化学分析器具
かがくぶんせききぐ
apparatus for chemical analysis

化学分析を行う目的で使用される実験器具。化学分析実験は定性分析実験と定量分析実験に分けられる。沈殿を分離する操作は両方の実験において重要で,主としてろ紙を使用するガラス漏斗が繁用される。化学実験においては,各種ガラスフィルタや大量の沈殿物の分離にブフナー漏斗が使用される。沈殿の加熱にはるつぼが用いられるが,蒸発乾固して固形物を取出す場合はカセロールが便利である。分離沈殿物の洗浄は洗浄瓶やポリ洗浄容器が使われる。主として定量分析に使用されるガラス定量器具は種類が多い。液量を測定したり,一定量を必要とする場合にはメスシリンダメスフラスコメスピペットホールピペットなどがあり,滴定実験ではビュレットを使う。重量の測定は試料を秤量瓶秤量管に入れて,通常のてんびんのほかに目的によってセミミクロてんびん,ミクロてんびんなどが使用される。最近では,電子てんびんが多用される。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android