るつぼ(英語表記)crucible

翻訳|crucible

日本大百科全書(ニッポニカ) 「るつぼ」の意味・わかりやすい解説

るつぼ
るつぼ / 坩堝
crucible

内容物を高温加熱して乾燥、融解、あるいは焼き上げるための容器磁器セラミックス石英黒鉛白金ニッケルなどの金属、ガラスなど、目的・用途に応じて多様な材料でつくられたものがあり、重量分析用の小形のものから、ガラス製造用や単結晶引上げ用の大形のものもある。底部濾材(ろざい)を仕込んだるつぼは、重量分析において沈殿を濾別してそのまま加熱するのに使われ、磁製のグーチるつぼ、ガラス製の濾過るつぼがある。

[岩本振武]

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化学辞典 第2版 「るつぼ」の解説

るつぼ
ルツボ
crucible

物質を融解,ばい焼,強熱,焼結冶金などの目的で高温で処理するときに使用する耐熱性の容器.表に示したように,目的,用途に応じて種々の材質および形状のものがつくられている.分析用に使われる濾過るつぼは,濾過器性質とるつぼの性質をあわせもっているもので,底に多数の小孔をもつグーチるつぼとガラス濾過るつぼなどがある.化学分析で沈殿を濾過後,所定温度で乾燥して重量分析に使用される.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「るつぼ」の意味・わかりやすい解説

るつぼ
The Crucible

アメリカ戯曲。4幕。 A.ミラー作。 1953年1月 22日ニューヨークのマーティン・ベック劇場初演。 1692年マサチューセッツ州のセーレムで起った魔女狩り裁判を題材にした作品。第2次世界大戦後のアメリカの赤狩り (マッカーシズム) に対する作者の批判でもある。

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デジタル大辞泉プラス 「るつぼ」の解説

るつぼ

1953年初演のアーサー・ミラーによる戯曲。原題《The Crucible》。17世紀末のセーラム魔女裁判を題材とする作品。1953年に第7回トニー賞(演劇作品賞)を受賞。

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