朝日日本歴史人物事典 「北村湖春」の解説
北村湖春
生年:慶安1(1648)
江戸前期の俳人,歌学者。幼名,休太郎。名は季順,季重。北村季吟の子。父の指導のもと,寛文7(1667)年『続山井』を刊行した。その交流圏は広く,貞門,談林,蕉門にまでおよぶ。父の新玉津島神社移住後は,本宅にとどまり俳諧堂を主宰。歌学においては,『百人一首拾穂抄』の版下書や出版などにおいて,父の助手的役割を果たす。元禄2(1689)年,父の歌学方勤務にともない江戸へ下向。200俵を拝領して,歌学一筋に奉仕した。<参考文献>榎坡浩尚『湖春研究』(『近世文芸・資料と考証』1号),野村費次『北村季吟の人と仕事』
(楠元六男)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報