北稲八間村(読み)きたいなやづまむら

日本歴史地名大系 「北稲八間村」の解説

北稲八間村
きたいなやづまむら

[現在地名]精華町大字北稲八間

煤谷すすたに山の東南麓に位置し、東は平地が開ける。東は祝園ほうその村、南は南稲八妻みなみいなやづま村。

延久四年(一〇七二)九月五日付太政官牒(石清水文書)によれば当地辺りは額田ぬかた村とよばれ、南稲八妻村の地と併せて稲八間庄が立荘されている。保元元年(一一五六)保元の乱で崇徳上皇方は敗れるが、「兵範記」同年八月三日条には「謀叛輩被行流罪、兼長卿出雲、師長卿土佐、隆長朝臣伊豆、僧範長安房、已上自山城国稲八間庄被追之、領送使右衛門尉平維繁、府生資良」とあり、左府頼長方の公達が稲八間に移されており、このことは「保元物語」(左府の君達并びに謀叛人各遠流の事)にも描かれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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