事典 日本の地域ブランド・名産品 「北見の薄荷」の解説
北見の薄荷[その他(工芸以外)]
きたみのはっか
主に北見市で生産されている。薄荷(ハッカ)はシソ科の多年草で、北見の薄荷草は、1901(明治34)年頃持ち込まれた和種ハッカと呼ばれるものである。北見の自然条件に合い商品価値も非常に高かったため、栽培が急速に広まった。1934(昭和9)年には、ホクレンの薄荷工場が操業を始め、HOKURENブランドとして米国へ初輸出。高い評価を受け、最盛期には世界市場の約70%を北見産の薄荷が占めた。第2次世界大戦にともなう薄荷の輸出停止を経て、戦後は新品種を次々と誕生させ復興するが、海外産の安い薄荷の進出や合成薄荷(ミント)の出現などにより衰退した。ホクレン北見薄荷工場の研究所として建てられた施設は、1986(昭和61)年に北見ハッカ記念館(2007年日本近代化遺産認定)として開館、公開されている。近年、一部の生産が再開されるとともに、ミントのさわやかさをイメージしたハッカ飴・ハッカ豆・ハッカスプレーといった製品が、北海道内外で人気を集めている。
出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報