ミント(読み)みんと(英語表記)Hla Myint

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミント」の意味・わかりやすい解説

ミント
みんと
Hla Myint
(1920―2017)

ビルマ(現、ミャンマー)を代表する国際的な経済学者。ビルマのバセインパテイン)に生まれる。ラングーン大学(現、ヤンゴン大学)、ロンドン・スクール・オブ・エコノミックスを卒業。ラングーン大学経済学部教授、ビルマ政府経済顧問を務めたのち、1958年からラングーン大学学長の職についていたが、ビルマの社会主義化と相いれず、1961年以降主として欧米で活躍、エールコーネル、ウィスコンシン各大学の客員教授、オックスフォード大学教授を経て、1966年から1985年までロンドン・スクール・オブ・エコノミックス教授。とくに開発途上国経済論で著名であり、主著は『開発途上国(低開発国)の経済学』The Economics of the Developing Countries(1964)であるが、ほかアジア開発銀行委嘱を受けて監修した報告書『70年代の東南アジア経済』Southeast Asia's Economy in the 1970's(1970)の「総論」(第1章)、論文集『低開発国の経済理論』Economic Theory of Underdeveloped Countries(1971)などの著作が広く知られている。

村上 敦]

『結城司郎次・木村修三訳『低開発国の経済学』(1965・鹿島研究所出版会)』『小島清監訳『70年代の東南アジア経済』(1970・日本経済新聞社)』『渡辺利夫他訳『低開発国の経済理論』(1973・東洋経済新報社)』『木村修三・渡辺利夫訳『開発途上国の経済学』(1981・東洋経済新報社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミント」の意味・わかりやすい解説

ミント
Mentha; mint

シソ科ハッカ属の総称。日本に自生するハッカを含み,北半球の温帯南アフリカ,オーストラリアに約 25種が分布する多年草変異に富み,自然交雑も生じやすいため分類がむずかしい。香辛植物として世界中で栽培され,薬用香料,清涼剤として利用される。茎は四角形で,単葉が対生。花は葉腋に輪散花序を形成するか,茎頂に頭状または穂状花序を成す。セイヨウハッカ (ペパーミント) M.×piperitaやミドリハッカ (スペアミント) M.spicata,アップルミント M.suaveolensなどがよく栽培される。じょうぶで耐寒性もあり,育てやすい。地下に横走する根茎があり,しばしば雑草化するほど急速にふえる。無計画に地植えにするとほかの草花を侵食しかねないので,注意が必要。異なる種類を近くに植えると,交雑して質が落ちることがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android