十六会(読み)じゅうろくえ

精選版 日本国語大辞典 「十六会」の意味・読み・例文・類語

じゅうろく‐えジフロクヱ【十六会】

  1. 〘 名詞 〙 玄奘訳大般若経六〇〇巻をその内容などによって分けた一六の分類。これにより般若系経典がすべて整理完結したもので、一巻~四〇〇巻が初会、四〇一巻~四七八巻が第二会、四七九巻~五三七巻が第三会、五三八巻~五五五巻が第四会、五五六巻~五六五巻が第五会、五六六巻~五七三巻が第六会、五七四・五七五両巻が第七会、以下、五七八巻まで一巻ずつ第八・九・一〇会、五七九巻~五八三巻が第一一会、五八四巻~五八八巻が第一二会、五八九巻が第一三会、五九〇巻が第一四会、五九一・五九二の二巻が第一五会、以下が第一六会である。このうち第二会以下第一〇会までは、玄奘以前に独立の経典として別に訳されてもいる。
    1. [初出の実例]「十六会の中に般若の空しきさとりををしへ四十余年の後に法花の妙なるみちをひらき給へり」(出典:観智院本三宝絵(984)中)

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