朝日日本歴史人物事典 「千葉兼胤」の解説
千葉兼胤
生年:明徳3/元中9(1392)
室町時代の武将。千葉介,下総守護。満胤の子。応永16(1409)年当時,鎌倉府侍所の職にあり,反乱を企てた新田某を捕らえて七里浜に沈めたという。同23年に犬懸上杉氏憲(禅秀)が鎌倉でクーデタを起こしたときは,父と共にこれに加担し一時鎌倉を制圧した。氏憲の娘を妻としていた関係から氏憲に味方したといわれるが,千葉氏の勢いを伸ばす好機とみて反乱軍に加わったのであろう。結局翌24年に氏憲が滅亡すると,降伏し家名を保った。
(山田邦明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報