南福寺跡(読み)なんぷくじあと

日本歴史地名大系 「南福寺跡」の解説

南福寺跡
なんぷくじあと

[現在地名]菊池市出田

出田いでたの南、花房はなぶさ台地の崖下のところにある。現在薬師堂一宇と庭に湧水池がある。手水山と号し、本尊薬師如来。もと天台宗で、菊池武光の菊池五山建立のときその一に列したという。「一統志」に「手水山南禅禅寺者安薬師像壇下有清泉故名之」とみえ、「菊池風土記」は天正一六年(一五八八)蜂須賀家政の家臣森勘右衛門が南福寺薬師領六反を安堵したことを伝える。「国誌」は「台宗ノ古跡ト云ヘトモ開基不分明」と記し、文化一一年(一八一四)頃の河原手永手鑑に「薬師堂 菊池公時代手洗山南福寺と唱、五山之内」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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