南苑跡(読み)なんえんあと

日本歴史地名大系 「南苑跡」の解説

南苑跡
なんえんあと

[現在地名]萩市大字江向

南園とも記される。橋本はしもと川の北岸、当島宰判勘場跡の西方にある。

ここは藩主の別邸地で、明和二年(一七六五)七代藩主毛利重就は西南隅にあった侍屋敷を買収して河添屋敷(御用屋敷、慶応元年新御殿と改称)、翌三年薬園屋敷(同五年南園御茶屋、明治に八丁御殿と改称)を設けた。さらに明和年間絹織所を設け、文化一四年(一八一七)には二〇〇坪の地に薬草を植えた。天保一一年(一八四〇)医学所(のち済生堂・好生館・好生堂と改称)とこれに付属する一局(安政二年西洋学所、のち博習堂と改称)を設け、うち医学所で嘉永二年(一八四九)種痘を実施した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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