日本大百科全書(ニッポニカ) 「南長岡ガス田」の意味・わかりやすい解説
南長岡ガス田
みなみながおかがすでん
新潟県長岡市越路(こしじ)地区内に位置するガス田。1981年(昭和56)帝国石油(現国際石油開発帝石)によって発見され、1984年生産開始された。深度4720メートルの第三紀中新世の七谷(ななたに)層下層部のグリーンタフ(緑色凝灰岩)に賦存し、1975年以降の大深度掘削による良好なガス田開発の成果として一躍注目された。1990年12月末まで10年間の累計ガス生産量は13億立方メートル、原油は21万キロリットルを産出。このガス田の発見以降、大深度掘削時代が始まった。2007年(平成19)の産ガス量は16億4019万立方メートルで、県産ガス量の62.2%を占めるわが国最大級のガス田。産油量も多く、1988年、年産3万キロリットルから年々生産増に恵まれ、2007年現在22万8526キロリットルで県内産油量の43.8%を占め、これも県内1位の産出量である。
[高津斌彰]
『帝国石油株式会社編・刊『帝国石油五十年史』(1992)』