単体分離(読み)たんたいぶんり(その他表記)liberation

翻訳|liberation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「単体分離」の意味・わかりやすい解説

単体分離
たんたいぶんり
liberation

粉砕によって鉱物単体粒子化する現象。採掘されたままの鉱石の塊は有用鉱物と不用鉱物の集合体である。選鉱作業により有用鉱物のみを分離,回収するには,まず鉱石を粉砕して有用鉱物を個々の独立した粒子,すなわち単体粒子にしておくことが必要である。単体分離の度合いを評価する尺度を単体分離度といい,粉砕産物中の特定の鉱物の総量に対し,単体粒子として存在するその鉱物の量の百分率で表わす。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の単体分離の言及

【片刃】より

…片刃粒子は粉砕によってしだいに単体の鉱物粒に分かれる。この過程を単体分離liberationと呼ぶ。特定の成分が片刃粒子の形で存在する割合は片刃度と呼ばれ,選鉱・選炭のような物理的分離操作による選別の限界を知るための指標として使われる。…

【選鉱】より

…分離に先立つ第1の工程は原鉱石を粉砕し,粒子の大きさをある程度そろえることである。この粉砕操作の大きな目的の一つは分離すべき鉱物を粒子として他の不要な鉱物粒子から単体分離liberationさせることであるが,さらに次の分離操作に適した粒度にする意味もある。 多くの選鉱工場においては,原鉱石は100μm以下くらいの粒度にまで粉砕されたのち,浮遊選鉱,その他の選別工程によって鉱物の分離が行われる。…

※「単体分離」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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