原価分析(読み)げんかぶんせき(その他表記)cost analysis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原価分析」の意味・わかりやすい解説

原価分析
げんかぶんせき
cost analysis

原価数値を分析して経営活動の実態を知り,これに一定の解釈を加えること。原価分析は一般に比較の型で行われることが多いから,広義の原価分析は原価比較と同意語に解される場合がある。原価分析を実績原価を分析することであると狭義に解して説明すると,実績原価は実際原価計算の結果から得られるので,原価分析は実際原価計算の手順に対応して,形式的には要素別分析,部門別分析および製品別分析に分けることができる。絶対額の比較分析の方法としては,期間比較と相互比較が考えられ,相対額の比較分析の方法としては,製品原価の構成比率分析,要素原価,部門原価および製品原価の指数分析,要素原価と操業度相関分析などが考えられる。製品原価の構成比率分析とは,製品原価を構成する材料費,労務費経費などの構成比率を算出することを意味する。要素原価,部門原価,製品原価の指数分析とは,それぞれのある期間の金額を 100として,それ以降の期間の金額をパーセントで表現したものであり,傾向をつかむのが目的である。また要素原価と操業度との相関分析とは,数期間の実績原価から固定費や変動率を算出することを意味する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android