最新 地学事典 「原子力施設と活断層問題」の解説
げんしりょくしせつとかつだんそうもんだい
原子力施設と活断層問題
problems with active fault evaluation in nuclear facilities
かつての原子力安全・保安院の規制基準では,重要な原子力施設は直下に活断層がない地盤に設置することや,耐震設計のもととなる活断層評価が必要であった。しかし,島根原発周辺での変動地形調査(2006年)によって,リニアメント重視の活断層認定方法によって活断層が見逃されてきたことが判明した。その後,六ケ所再処理工場を含む複数の原子力施設とその周辺で活断層が確認され,地震規模の過小評価や断層変位による施設の破壊などが懸念されている。2011年以降,原子力規制委員会が安全審査を行っているが,活断層の専門家は参加しておらず,活断層に関する審査結果には疑問が提示されている。参考文献:渡辺満久(2009)科学,79巻: 179
執筆者:渡辺 満久
参照項目:活断層
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

