原随園(読み)ハラ ズイエン

20世紀日本人名事典 「原随園」の解説

原 随園
ハラ ズイエン

昭和期の歴史学者 京都大学名誉教授。



生年
明治27(1894)年3月19日

没年
昭和59(1984)年3月25日

出身地
愛知県名古屋市

学歴〔年〕
東京帝大文科大学西洋史科〔大正6年〕卒

学位〔年〕
文学博士〔昭和8年〕

主な受賞名〔年〕
勲二等旭日重光章〔昭和44年〕

経歴
東北大、京大助教授を経て昭和8年京大文学部教授。32年退官するまで同大文学部長を2期務めた。32年から44年まで立命館大学文学部教授、西洋史学科を創設。第1期日本学術会議会員。著書に「新義西洋史」「ギリシア史研究」(全3巻)「ギリシアの文化」「自由主義の歴史」など。他に「地理と世界の歴史」(9巻)を監修した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「原随園」の解説

原随園 はら-ずいえん

1894-1984 昭和時代の西洋史学者。
明治27年3月19日生まれ。東北帝大助教授をへて,昭和8年京都帝大教授。同大の図書館長,文学部長などもつとめた。32年立命館大教授。専門は古代ギリシャ史。昭和59年3月25日死去。90歳。愛知県出身。東京帝大卒。著作に「新義西洋史」「ギリシア史研究」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の原随園の言及

【西洋史学】より

…日本の西洋史学は,日本史,東洋史と同様,1887年帝国大学(現,東京大学)に新設された史学科に,ドイツの歴史家L.リースが招かれ,近代歴史学の実証的な研究方法を伝えたことをつうじて,その学問的基礎を獲得した。その後,明治後期,大正から昭和10年ごろにいたる,いわば西洋史学の開拓時代には,リースがランケの門弟だったこともあって,箕作元八(近代フランス史),村川堅固(1875‐1946,ギリシア・ローマ史)らに代表される政治史が主流で,大類伸(1884‐1975),原随園(1894‐1984)らのリードする文化史はむしろ副次的位置を占め,また一般に対象が著しく西欧諸大国にかたよる傾向を示した。この西欧志向は,明治いらいの〈文明開化〉主義を反映するものであり,日露戦争とともに根づいた国史,東洋史,西洋史の三学科体制と相まって,アジアにおける日本の先進国意識が歴史の研究・教育を深く規定するようになった。…

※「原随園」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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