去んぬる(読み)サンヌル

デジタル大辞泉 「去んぬる」の意味・読み・例文・類語

さん‐ぬる【去んぬる】

[連体]動詞「さ(去)る」の連用形に完了の助動詞「ぬ」の連体形の付いた「さりぬる」の音変化から》過ぎ去った。去る。
「これは―夜、御寝ぎょしんのならざりし故なりとて」〈平家・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「去んぬる」の意味・読み・例文・類語

さん‐ぬる【去ぬる】

  1. 〘 連体詞 〙 ( 動詞「さる(去)」の連用形「さり」に完了の助動詞「ぬ」の連体形の付いた「さりぬる」の変化した語 ) すぎさった。前の。去る。すぐる。多く、年月日行事などを表わす語の上に付けて用いる。
    1. [初出の実例]「宮は〈略〉六度まで御落馬ありけり。これはさんぬる夜、御寝(ぎょしん)のならざりしゆゑなりとて」(出典平家物語(13C前)四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android