出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
… 屈折率nGの媒質による反射を防止しようとする場合,なる屈折率の膜でその表面を覆えば,膜の厚さをdとして,nd=λ/4となる波長λの光に対して反射は0となる。このような膜を反射防止膜という。光学ガラス(nG=1.5~1.8)の場合はn=1.22~1.34の範囲に選べばよいわけであるが,実際にこのような条件を満たす適当な物質はないので,ふつうはフッ化マグネシウムMgF2(n=1.38)をnd=135nmの厚さで用いることが多い。…
…これらの波長域を外れた紫外および赤外域における結像には,反射鏡やゾーンプレートなどが用いられる。
[反射防止膜]
レンズ枚数の多い複雑な光学系では,表面からの光の反射(ガラスの場合垂直入射光に対し1面につき約4%の反射率)により透過光が減少したり,偶数回反射した光が像面をほぼ一様に覆って本来の像のコントラストを低下させたり(フレア),明るい光源によるゴーストが像面に現れたりする。これを防止するために,レンズ表面にフッ化マグネシウムなどの透明な誘電体薄膜を真空中で蒸着することが行われる。…
※「反射防止膜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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