反抗的人間(読み)ハンコウテキニンゲン

デジタル大辞泉 「反抗的人間」の意味・読み・例文・類語

はんこうてきにんげん〔ハンカウテキニンゲン〕【反抗的人間】

原題、〈フランスL'Homme révoltéカミュによるエッセー。1951年刊。マルクス主義思想に基づく共産主義革命への疑義を唱えて思想界物議をかもし、サルトルとの絶縁のきっかけともなった。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の反抗的人間の言及

【カミュ】より

…この間,彼は42年フランス本土に渡り,レジスタンス運動に参加。その体験を通じて,人間存在の不条理性に対する反抗から集団的な反抗の思想へと進み,それを主題とした小説《ペストLa pest》(1947),エッセー《反抗的人間L’homme révolté》(1951)を書き,後者をめぐってサルトルとの間に論争が行われることになった。その後のカミュは戦後の時代を生きる知識人としての苦悩を負いつづけながら,小説《転落》(1956),短編集《追放と王国》(1957)を書いたが,以前ほど大きな評価は得られなかった。…

※「反抗的人間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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