取り得(読み)とりえ

精選版 日本国語大辞典 「取り得」の意味・読み・例文・類語

とり‐え【取得・取柄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. とりあげて用いるべきところ。格別によい点。えて。長所。とりどころ。とるところ。
    1. [初出の実例]「招居有屑之族。可召仕公私之役」(出典庭訓往来(1394‐1428頃))
    2. 「屑 トリヱ」(出典:易林本節用集(1597))
    3. 「縦(たとへば)十人の中に一二人弱き者あれ共、それは又何ぞ執得(トリエ)のある事」(出典:甲陽軍鑑(17C初)品一三)
  3. 動機。きっかけ。
    1. [初出の実例]「搏扶揺は風を力にしてとりえにして上る心か」(出典:玉塵抄(1563)四二)

とり‐どく【取得・取徳】

  1. 〘 名詞 〙 とにかく、取ればそれだけ得であるということ。
    1. [初出の実例]「いづれも同じねだんなれば、中にもむらさき帽子が取徳(トリドク)じゃといへば」(出典:浮世草子西鶴置土産(1693)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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