口入る(読み)クチイル

デジタル大辞泉 「口入る」の意味・読み・例文・類語

くち‐い・る【口入る】

[動ラ下二]
口出しをする。
「ともかくも―・るべきことならず」〈夕霧
周旋する。仲立ちをする。
「しりにこのことに―・れたる人と乗せてやりつ」〈かげろふ・下〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「口入る」の意味・読み・例文・類語

くち‐い・る【口入】

  1. 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙
  2. 口をさしはさむ。口を出して世話をする。口添えをする。
    1. [初出の実例]「父宮の、多くのたから、よき荘どもなど、〈略〉としごろくち入れざりしほどに」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開下)
  3. 周旋する。人の間にたって仲だちをする。口入(くにゅう)する。
    1. [初出の実例]「大夫やがてはひのりて、しりにこのことにくちいれたる人と、のせてやりつ」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)

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