日本歴史地名大系 「古布馬牧」の解説 古布馬牧こうのままき 鳥取県:東伯郡東伯町別所村古布馬牧八橋(やばせ)郡古布郷内におかれた牧。別宮(べつみや)付近一帯にあったと推定される。「延喜式」兵部省諸国馬牛牧条に、伯耆国の牧として「古布馬牧」の名がみえる。官牧は律令国家の地方支配の動揺とともにしだいに衰退、延喜(九〇一―九二三)の頃にはすでにその実質を失っていたといわれ、一二世紀半ばの古布郷内に鳥羽天皇御願寺最勝(さいしよう)寺(現京都市左京区)末の転法輪(てんぽうりん)寺領として現作田一四町余があったことから(仁平元年九月日「伯耆国転法輪寺領検注帳案」民経記寛喜三年六月紙背文書)、当牧もしだいに開墾されて耕地化していたと考えられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by