古新建(読み)ふるしんだち

日本歴史地名大系 「古新建」の解説

古新建
ふるしんだち

[現在地名]佐倉市並木町なみきまち

成田道に沿う城外の侍屋敷地で、台地上に立地。西は海隣寺門前かいりんじもんぜん。土井利勝時代には侍屋敷九区画があった(「佐倉城絵図」鷹見家蔵)。大久保忠朝時代には侍屋敷(「佐倉絵図」小田原市立図書館蔵)。稲葉正知時代には海隣寺曲輪とも海隣寺曲輪の裏小路とも称され、屋敷のほかに漆畠一枚があった(「佐倉城府内之図」佐倉市蔵・「古今佐倉真佐子」)。松平乗邑時代には海隣寺曲輪の一部で、侍屋敷・長屋空地があった(「佐倉城絵図」篠丸家蔵)。堀田正愛時代には植松・仁戸・富田各氏などが居住(「佐倉城絵図」佐倉市史付図)。堀田正篤時代に新建しんだちと改称された。これは新規に長屋を建築したことにより、嘉永六年(一八五三)の佐倉城下之図(成田山仏教図書館蔵)に新建とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android