吉城川
よしきがわ
宜寸・宜木とも書く。春日山を源とし、水谷(屋)社の背後をめぐり、東大寺南大門の前を流れ、氷室社の北を過ぎ法蓮町の東に至り佐保川に入る。吉城川の上流水谷社付近では水谷(屋)川という。「万葉集」巻一二には「吾妹子に衣春日の宜寸川縁もあらぬか妹が目を見む」と詠まれた。
文永四年(一二六七)四月、水谷川の水流を水谷社上方の月日の磐付近で分流、春日社内に引きこんで祓殿に落し、手水として利用している(「中臣祐賢記」春日社記録)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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