吉田松陰幽囚の旧宅(読み)よしだしょういんゆうしゅうのきゅうたく

国指定史跡ガイドの解説


山口県市椿東(ちんとう)にある邸宅跡。吉田松陰は幕末の尊皇論者の思想家で、長州藩士。松陰は1854年(安政1)、2度目のペリー来航の際、伊豆下田で海外密航を企てて失敗し、自首。江戸伝馬町の牢獄に入れられ、その後、萩に送還されて野山獄(のやまごく)に投獄された。1855年(安政2)に釈放されて実父・杉百合之助預けとなり、一室に謹慎して読書と著述に専念した。のちにこの部屋で門人たちに『孟子』や『武教全書』を講義するようになり、これが松陰の松下村塾の始まりといわれる。旧宅は木造瓦葺き平屋建て214m2、8畳4室、6畳3室、4畳、3畳7分、3畳半・3畳および2畳各1室、ほかに板の間物置土間もあるかなり大きい建物である。幽囚の部屋は東側にある3畳半の部屋だが、もとは4畳半の部屋に神棚がつくられたため狭くなったという。1922年(大正11)に国の史跡に指定された。旧宅は当時のまま保存され、松陰神社境内に松下村塾と隣り合って並んでいる。JR山陰本線萩駅からコミュニティバス「松陰神社前」下車、徒歩すぐ。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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