吉田茂氏(読み)よしだ・しげうじ

朝日日本歴史人物事典 「吉田茂氏」の解説

吉田茂氏

没年:正保1.1.21(1644.2.28)
生年天正16(1588)
江戸前期の弓術家。吉田大蔵派の創始者。加賀(金沢)藩前田利家の臣,吉田業茂(弓術家)の3男。通称大蔵といい,父祖の家芸を継ぎ,慶長末に加賀(金沢)藩主前田利常に仕えて射手衆となり,大坂の役に戦功を挙げ1400石を受けた。京都三十三間堂の通し矢に前後7回挑戦し,寛永5(1628)年には総矢2770射のうち1742本を通して新記録を樹立するなど,6回も天下一名声を挙げ,その技術は他の追随を許さぬものであったという。茂氏によって,加賀藩では通し矢競技および大蔵派の技術が盛んに広まった。<参考文献>日夏繁高『本朝武芸小伝』(新編武術叢書)

(藤堂良明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「吉田茂氏」の解説

吉田茂氏 よしだ-しげうじ

1588-1644 江戸時代前期の弓術家。
天正(てんしょう)16年生まれ。吉田業茂(なりしげ)の3男。加賀金沢藩主前田利常(としつね)につかえ,大坂の陣で功をたてる。京都三十三間堂の通し矢で6回天下一となった。吉田流大蔵派の祖。寛永21年1月21日死去。57歳。通称は大蔵。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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