山形県中北部、最上郡(もがみぐん)にある村。月山(がっさん)、葉山(はやま)両山地の東部から北部を占める豪雪地で知られる純農山村。銅山川が北流し、村の北部で最上川と合流する。国道458号が南北に走り、JR新庄(しんじょう)駅からバスが通じる。中心地の清水(しみず)は、中世に清水大蔵大輔(おおくらだゆう)義親の小城下町で、最上川舟運の中継権を与えられて栄えていたが、大石田にその地位を奪われた。トマトなどの園芸や畜産と米作の複合経営が行われる。磐梯(ばんだい)朝日国立公園の一部で、国民保健温泉地に指定された肘折温泉郷(ひじおりおんせんきょう)や、湯の台スキー場がある。面積211.63平方キロメートル(境界一部未定)、人口3028(2020)。
[中川 重]
『『大蔵村史』(1974・大蔵村)』▽『『大蔵村史』全3巻(1999~2002・大蔵村)』
大和(やまと)朝廷の「三蔵(みつのくら)」の一つ。官物を納めた蔵。『古語拾遺(こごしゅうい)』によれば、雄略(ゆうりゃく)朝に至り従来の斎蔵(いみくら)、内蔵(うちくら)のほかにさらに大蔵を建て、東西文(やまとかわちのふみ)氏、秦(はた)・漢(あや)2氏をして管理させるとともに、これらの三蔵を蘇我満智(そがのまち)に検校(けんぎょう)させたという。
[黛 弘道]
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律令官制成立以前からあった財政官司。地方の在地首長からの貢納物を収納した。「古語拾遺」「新撰姓氏録」などには,雄略朝に秦(はた)氏が調を奉ったのち,地方からの貢納物があふれたため,以前からあった斎蔵(いみくら)・内蔵(うちつくら)に加えて大蔵をたて,これらを蘇我麻智(まち)が管理し,秦氏が出納を行い,東文(やまとのふみ)氏・西文(かわちのふみ)氏が帳簿に記録したとある。大蔵と内蔵の分立は6世紀のことと考えられ,渡来系氏族の氏の名に大蔵・内蔵を冠するものがあること,令制大蔵省・内蔵(くら)寮の下級官人に渡来系氏族が多いことなどから,これらの官司が渡来系氏族の技能に支えられて早くから整備されていたことは事実であろう。のちに大蔵は天武朝の六官の一つとなり,令制大蔵省につながった。
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…大和朝廷の財政をつかさどった官司またはクラとしての斎蔵(いみくら)・内蔵・大蔵の総称。《古語拾遺》によると,神武朝宮中に神物・官物を納める斎蔵を建て,斎(忌)部氏がこれを管掌し,履中朝,朝鮮三国からの貢納物がふえると斎蔵の近くに内蔵を設けて神物と官物を分収し,東漢(やまとのあや)氏の祖阿知使主(あちのおみ)と西文(かわちのあや)氏の祖王仁(わに)に出納を記録させ,また蔵部を定め,さらに雄略朝,諸国の貢調が増大すると大蔵を建て,蘇我麻智に三蔵を検校せしめ,秦氏を出納,東西文氏を記録にあたらせ,漢氏に内蔵・大蔵の姓を賜ったという。…
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