同心丁(読み)どうしんちよう

日本歴史地名大系 「同心丁」の解説

同心丁
どうしんちよう

[現在地名]高梁市間之町あいのまち

間之町のうち、中間之町の南側に位置する。藩主板倉氏時代になってから取立てられた屋敷町で、同心組の長屋があった。藩主石川総慶時代に柿木かきのき丁にあった同心組長屋を移したもので、中間之町から南へ延びる一町足らずの細い道沿いに長屋が並んでいた(「松山城下絵図」三重県亀山市立図書館蔵、「松山城下屋敷図」高梁市立図書館蔵)幕末に書役(祐筆)を勤めた国分胤之の「昔夢一斑」に、同心は「奉行役の支配にて大組足軽より選抜せらる小頭両人目付両人、同心町とて一廓をなして長屋を給はる、罪人召捕、下吟味を為す、手付目あかしといふものを使役して常に犯人に注意す、奉行役出張の節は何れへも随行す、君公御出のときは御先払を勤むる、弓鉄砲及柔術を専ら学ぶ、冬は畝織木綿、夏は麻紺色にて背に花菱の紋付たる羽織を着用し、無袴にて竹杖を突き、赤総十手を帯す」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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