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荒神 こうじん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

荒神
こうじん

三宝荒神ともいう。竈神 (かまどがみ) および地神のこと。地主神,山の神をもいう。激しい性格の,たたりやすい神であるのが通例。

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デジタル大辞泉の解説

あら‐がみ【荒神】

霊験のあらたかな神。
「かかる尊き―の氏子と生まれし身を持ちて」〈浄・天の網島

こう‐じん〔クワウ‐〕【荒神】

三宝荒神」の略。
民間で、かまどの神。また、防火・農業の神。

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百科事典マイペディアの解説

荒神【こうじん】

たたりやすい神。三宝荒神は火の神,竈神(かまどがみ)で,毎月晦日(みそか)の祭を荒神祓(はらい)と呼び,松の小枝に胡粉(ごふん)をまぶした荒神松を供える。地荒神は屋敷神,同族神,村落神の性格をもち,中国地方では荒神森という場所の大樹や,その下の塚をまつり,藁縄(わらなわ)を蛇体(じゃたい)のように巻いたのを供える。
→関連項目家相神棚癖地さなぶり火の神屋敷神

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

荒神 こうじん

民間信仰の神。
かまどなど火をつかうところに火の神としてまつられる三宝荒神と,屋敷や同族・地域をまもる地(じ)荒神,および牛馬の守護神としての荒神にわけられる。霊験あらたかな,あらあらしい神とされる。

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世界大百科事典 第2版の解説

こうじん【荒神】

荒神の信仰は,(1)屋内の火所にまつられ,火の神,火伏せの神の性格をもつ三宝荒神,(2)屋外にまつられ,屋敷神,同族神,部落神の性格をもつ地荒神,(3)牛馬の守護神としての荒神に大別される。東日本では,火の神としての荒神と作神としてのオカマサマを屋内に併祀する形が多い。西日本では(2)のタイプが顕著であり,集落単位でまつる荒神はウブスナ荒神と呼ばれ,作神ひいては生活全般の守護神のように考えられている。

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大辞林 第三版の解説

あらがみ【荒神】

たけだけしく、霊験あらたかな神。 「波につきて磯回いそわにいます-は/山家

こうじん【荒神】

民俗信仰の神の一。竈神かまどがみとして祀まつられる三宝さんぽう荒神、屋外に屋敷神・同族神・部落神として祀る地荒神、牛馬の守護神としての荒神に大別される。
荒神が家を守るように、陰で守護する者。 「そりやもう、おまへに-さんがないとも云ふまいさ/滑稽本・浮世風呂 4

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

荒神
こうじん

一般に屋内のいろりやかまどなど火を使う場所に火の神として祀(まつ)られる三宝(さんぼう)荒神と、屋外に祀られて屋敷神や同族神、地域の守護神として機能する地(じ)荒神とに大別される神格。祭場の形状から前者を内(うち)荒神、後者を外(そと)荒神などとよぶ所もある。いずれも験力あらたかな、荒々しく祟(たた)りやすい神と信じられている。三宝荒神は火の神という性格が顕著だが、作神としての性格も認められる。田植のときに苗を供えたり、刈り上げのときに初穂を供えるなど農耕儀礼とかかわっている。ただ、火の神として荒神とともにかまど神を併祀(へいし)する地域では、前者を火伏せの神、後者を作神と区別する傾向がみられる。火伏せや作神のほかにも、産の神、牛馬の神といった多岐にわたる内容をもつが、広く行われているのは荒神墨とよぶかまどの墨を生児の額につけて魔物除(よ)けとする風習である。九州地方では川遊びの際にこれをつけると、河童(かっぱ)に尻(しり)を抜かれないと伝えられている。一方、地荒神は中国地方を中心に、四国や北九州で祀られている。多くの場合、旧家の屋敷地や山裾(やますそ)の自然木や小祠(しょうし)を信仰の対象とするが、荒神ブロとよんで一区画の森を神聖視する地域もある。屋敷神となっている場合を屋敷荒神、株のような同族的な色彩の濃い集団によって祀られているものを株荒神、一定の地域の人々によって祀られているものをウブスナ荒神あるいはヘソノオ荒神などとよぶ。荒神信仰の拡大については山伏や法印などの民間の宗教者が大きな役割を果たしているといわれているが、中国・四国地方で盛んな荒神籠(ごも)りは荒神信仰の古態を示すものとして注目される。[佐々木勝]

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世界大百科事典内の荒神の言及

【竈神】より

…【伊藤 亜人】
[日本]
 《古事記》には奥津日子神(おきつひこのかみ)と奥津比売命(おきつひめのみこと)が〈諸人(もろひと)の以ち拝(いつ)く竈の神〉とあり,また古代宮廷では内膳司に竈神が祭られていた。のちには修験者や巫女が荒神祓や竈祓を通して竈神の祭祀に関与してきた。民俗の中では,竈神は火伏の神や火の守護神であると同時に,食物や農耕の神ともされ,田植後に稲苗,収穫期に稲の初穂が供えられ,小正月には予祝として餅花が供えられた。…

【職業神】より

…だが丁場(ちようば)と呼ばれる石切場で石材採掘をする山石屋のあいだでは山の神をまつる風習があり,11月7日に丁場にぼた餅,神酒を供えてまつり一日仕事を休む。 冶金,鋳金,鍛鉄の業,すなわち鑪師(たたらし)や鋳物師(いもじ),鍛冶屋の神としてその信仰のもっともいちじるしいのは荒神,稲荷神,金屋子神(かなやごがみ)である。荒神は竈荒神,三宝荒神の名があるように一般には竈の神,火の神として信仰され,なかには別種の荒神として地神,地主神あるいは山の神として信仰される場合もあるが,鍛冶屋など火を使う職業の徒がこれを信仰することは,火の神としてまつられる荒神の性格からきたものであり,それには修験者や陰陽師などの関与もあった。…

【ニワトリ(鶏)】より

…このように鶏は神聖化されたので,鶏肉や鶏卵を食することはおろか,その飼養もしない地方がある。反対に,荒神(こうじん)は鶏を好むというので,赤子の夜泣き封じに鶏の絵馬を奉納する例もある。鶏にまつわる俗信は多く,宵鳴きを凶兆と考えたり,鶏を使って溺死人を探索したりした。…

【留守神】より

…神無月(かんなづき)(旧暦10月)には,日本中の神々が出雲の出雲大社に集まるという伝えが平安時代からあるが,そのとき留守居をするという神がある。一般には,オカマサマあるいは荒神(こうじん),恵比須,大黒,亥子(いのこ)の神を留守神としているところが多く,これらの神は,家屋に定着した家の神である点で共通する。武蔵の総社である六所明神(大国魂神社)や信濃の諏訪明神(諏訪大社)など,各地の大社には,神の本体が蛇なので出雲に行かないという伝えがある。…

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