日本大百科全書(ニッポニカ) 「柿木」の意味・わかりやすい解説
柿木
かきのき
島根県西部、鹿足郡(かのあしぐん)にあった旧村名(柿木村(むら))。現在は吉賀町(よしかちょう)の西半分を占める地域。旧柿木村は2005年(平成17)六日市(むいかいち)町と合併して吉賀町となった。高津川の上流吉賀川流域に位置し、地域の75%は400メートル以上の山地。吉賀地方に属し、江戸時代は津和野藩領で、参勤交代路に沿っていた。現在は国道187号が通じる。かつては木炭、コウゾ、ミツマタ、和牛を産したが、近年は植林とシイタケ、ワサビ、クリ、チャの栽培を進めている。耕地は地域の約2%にすぎず、過疎化が著しい。椛谷(かばだに)峡、白井峡の景勝地があり、高津川のアユやイワナ釣りも知られる。
[野本晃史]
『『柿木村史』2巻(1986、2003・柿木村)』