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同時死亡 どうじしぼう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

同時死亡
どうじしぼう

数人が死亡し,その死亡の前後が不明なときは,民法上,これらの人々は同時に死亡したものと推定される (32条ノ2) 。 1962年の民法改正法によって設けられたもので,それまでこの点に関する民法の規定は欠けていた。そこで,死亡の前後が不明であることから生じがちな相続をめぐる紛争その他を防止し,法律関係を簡明に処理するため,このような推定規定がおかれた。たとえば航空機の遭難のため夫と子が死亡した場合に,かりに,夫が先に死亡していたとすれば妻が夫の全財産を相続することになる (いったん子と妻が夫の財産を相続し,その後子の死亡により妻がそれを相続したことになる) が,子が先に死亡していたとすれば夫の両親と妻が相続人になる (先に死んだ子には相続の権利がないからである) 。この点,同時死亡が推定されると,夫の財産については子は夫の死亡時にはいないものと扱われ,結果として夫の両親と妻が相続人となる。なお,この同時死亡の規定は,同一場所での死亡の場合にかぎらず,異なった場所での数人の死亡の前後が不明の場合にも適用される。また,この規定は推定規定にすぎないので,同時死亡が推定されても,死亡の前後を証明することができれば推定をくつがえすことができる。

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世界大百科事典内の同時死亡の言及

【死】より

…同時にこの戸籍手続が,終始公的機関による行政的処理にもとづいていることを考えると,その解決法においては失踪宣告手続の取消しの場合以上に,本人の利益を配慮すべきであろう。(3)同時死亡の推定 例えば,同じ場所で被災した夫と妻,親と子など2人以上の者の間で死亡時間の前後を決定するのが困難な場合が起こりうる。そこで1962年,民法にそれについての規定がおかれ,同時に死亡したと推定することとした。…

※「同時死亡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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