吐師村(読み)はぜむら

日本歴史地名大系 「吐師村」の解説

吐師村
はぜむら

[現在地名]木津町大字吐師

木津川左岸の丘陵に位置する。北は菅井すがい(現精華町)、南は相楽さがなか村。東吐師ひがしはぜ・西吐師の二集落からなる。西側を奈良街道(歌姫越)南北に貫通する。

古代の相楽さがらか(和名抄)北端にあたると思われ、土師氏の居住地であったとも推測されている。「中右記」承徳元年(一〇九七)二月一〇日条に、京より淀を通り奈良へ向かう路次のなかに「土師河北岸」と記される。また永久元年(一一一三)一二月日付玄蕃寮牒案(柳原家記録)に「土師郷下村里」がみえる。建久二年(一一九一)一〇月二九日付僧相賢田地売券案(東大寺文書)に「相楽郡土師郷内」の土地売買のこと、「経俊卿記」正嘉元年(一二五七)八月一四日条に「土師郷」、永仁二年(一二九四)三月日付の「東大寺大仏殿御常灯料所田畠等事」(東大寺文書)には「相楽郡土師郷人見里」に「一反本地子八斗」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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