( 1 )挙例の「書紀」が唯一の例。「むか」は「向」で、遠く対面すること。「さくる」については、( イ )四段活用自動詞「さく(離)」に「あり」のついた「さかる」の転であるとする説、( ロ )下二段活用他動詞とみて、海神が向かいに遠ざけているの意とする説などがある。
( 2 )「いさなとり 近江の海を 奥(おき)放而(さけて) 漕ぎ来る船」〔万葉‐一五三〕のように、下二段動詞「さく」を自動詞的に自ら離れる意に用いることもあり、これも元来他動詞であったものを自動詞的に用いたものか。
( 3 )「むかさくる」を地名、あるいは壱岐にかかる枕詞とみる説もある。
〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...