周参見浦(読み)すさみうら

日本歴史地名大系 「周参見浦」の解説

周参見浦
すさみうら

[現在地名]すさみ町周参見

口熊野沿岸部のほぼ中央にある半農半漁村で、村内を熊野街道大辺路が通る。海岸は小湾をなし、海上一五町ほどの湾口に神聖視される稲積いなづみ島がある。集落は周参見・太間たいま両河川流域に発達し、とくに両川の河口付近が中心地で、口熊野代官所・御仕入役所・社倉がある。北は太間川たいまがわ村、東は小河内おかうち村、東南は和深川わぶかがわ村、西北塩野しおの(現日置川町)中世周参見庄に含まれた。

慶長検地高目録には周参見村と記され、村高九一五石余、小物成一・二二四石。天保郷帳は「古ハ周参見浦上戸川村二ケ村」と注記する。上戸川こどがわ村は村域東部にあたる。「続風土記」によると周参見浦の家数五六〇、人数二千四八二。周参見組に属した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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