和佐古墳群(読み)わさこふんぐん

日本歴史地名大系 「和佐古墳群」の解説

和佐古墳群
わさこふんぐん

[現在地名]和歌山市下和佐

岩橋いわせ山塊頂上と北斜面に築造された、一基の前方後円墳と九基の円墳からなる六世紀代の古墳群。一キロ西に岩橋前山いわせまえやま古墳群がある。現在北斜面は蜜柑畑として整備され、旧状をまったくとどめない。

標高一五二メートルの頂上にある天王塚てんのうづか古墳(前方後円墳)は、岩橋山塊でも最も高い位置にあり、その玄室の施設のあり方も特殊である。明治四〇年(一九〇七)紹介され、現在は埋戻して保存されている。墳丘の全長八六メートル、後円部径四四メートル、前方部の長さ四二メートルで、主体部は横穴式石室で後円部に築かれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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