朝日日本歴史人物事典 「和田一真」の解説
和田一真
生年:文化11.11.10(1814.12.21)
幕末・明治前期の装剣金工家。馬場秀政の子。京都生まれ。初名を蒭之進,のちに政隆さらに大進と称した。号に月琴堂,眉山,幽斎,松子丈,天然花など。はじめ,後藤家の下職であった藤木久兵衛のもとで学んでいたが,その抜きんでた資質を刀剣商沢田忠兵衛に見いだされ,後藤一乗の門下に入った。後年,一乗より一真の名を許された。高彫り,色絵象嵌などの彫金にすぐれたが,子は別業を営んだため1代で途絶えた。
(加島勝)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報