員弁川
いなべがわ
三重・滋賀・岐阜の三県境に連なる鈴鹿山脈北端の烏帽子岳(八六五・一メートル)および三国岳(八一五メートル)から発して、員弁郡内を西から東へ貫流し、郡内の小河川をすべて合流して、桑名市に達し、同市(左岸)と三重郡(右岸)の間を流れ、伊勢湾に注ぐ。幹川の流路は三六・六五キロ。「桑名郡志」には、員弁郡と旧桑名郡の郡境にある坂井橋から上流を員弁川、下流を町屋川(桑名市の→町屋川)と俗称していたとあるが、江戸時代の村明細帳の類では相当上流まで町屋川と記している。現在では桑名市の町屋橋から下流のみを町屋川と地元の人々はよんでいる。
員弁郡藤原町下野尻で真川、同町川合で相場川、同郡北勢町飯倉で田切川、同町麻生田で青川、同郡大安町大井田で宇賀川、桑名市星川で嘉例川などを合流している。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 