唐柏村(読み)からかしわむら

日本歴史地名大系 「唐柏村」の解説

唐柏村
からかしわむら

[現在地名]石和町唐柏

広瀬ひろせ村の西に位置し、笛吹川と鵜飼うかい川の間の氾濫原に立地する。北は笛吹川を隔てて山梨郡上阿原かみあはら(現甲府市)。枝村に下組しもぐみ鋳物師屋いもじや新居あらいがある(甲斐国志)。天正一〇年(一五八二)一一月七日の徳川家印判状(滋賀中村不能斎採集文書)に唐柏とみえ、塚原六右衛門尉は同地内で五〇〇文などを安堵されている。翌一一年四月一九日および五月一三日には美和みわ神社(現御坂町)に唐柏郷内六〇〇文などが(同年四月一九日「徳川家康判物」甲斐二宮神社文書など)、同年四月一九日には石和八幡神社に唐柏のうち一貫二五文、鋳物師屋のうち一貫文などが与えられている(「徳川家康印判状写」社記)

慶長古高帳では高六六五石余、幕府領。ほかに権現(現御嶽神社)領一石余があった。寛永四年(一六二七)の駿河大納言家書出(朝比奈文書)によれば、当村のうち三八八石余が朝比奈弥太郎泰重に与えられている。貞享二年采地簿(臆乗鈔)では旗本永田・筧領が設定されており、元禄郷帳では旗本永田(二氏)領・筧領と御嶽おんたけ権現領。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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