改訂新版 世界大百科事典 「商調法」の意味・わかりやすい解説
商調法 (しょうちょうほう)
正称は小売商業調整特別措置法。〈小売商の事業活動の機会を適正に確保し,小売商業の正常な秩序を阻害する要因を除去〉するために1959年に制定された(1978改正)。そのおもな内容は,(1)購買会事業に対する規制として,員外利用が中小小売商の利益を著しく害するときは知事はそれを禁止できる,(2)都の特別区と指定都市における小売市場開設の許可制,(3)政令で指定する物品につき,製造業者等が小売業を兼業する際の届出制,(4)中小小売商と大企業などとの紛争に関する知事の斡旋(あつせん)または調停,などであり,大規模小売店舗法とともに中小小売商と大型スーパーマーケットなどとの間の流通秩序の維持・調整を図るものである。
執筆者:黒田 満
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報