善光寺紀行(読み)ぜんこうじきこう

日本歴史地名大系 「善光寺紀行」の解説

善光寺紀行
ぜんこうじきこう

一巻 尭恵著

成立 寛正六年

分類 紀行

写本 国会図書館・宮内庁書陵部・内閣文庫・静嘉堂文庫・伊勢神宮文庫・東京大学図書館

解説 著者の生没等未詳、本書の末部に「我常にあふぎ奉る白山御影よりいや高き所はあらじ云々」とあって、白山修験僧かと考えられる。寛正六年七月四日加賀の金劔宮(白山)を発して善光寺詣の旅に出て、越後路の親不知の難所を通り、同国米山薬師を拝し、同国関山に至って故旧快芸を訪ね、翌日信濃善光寺に詣で、内陣に通夜し、また本尊瑠璃壇をめぐり如来出現の昔をしのび、次いで一五日善光寺を発して戸隠山に登り、戸隠権現奥院に詣で、一六日関山に戻って快芸のもとに宿し、越後府中に出、同じ道を経て二一日金劔宮に帰った間の紀行を叙したもの。

活字本 群書類従の紀行の部、新編信濃史料叢書第一〇巻

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報