白山(読み)はくさん

  • (通称)
  • しらやま

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三重県中部,津市中部にある旧町域。布引山地南東麓にある。 1955年家城町と川口村,大三村,倭村,八ツ山村の4村が合体して白山町が成立。 2006年津市,久居市,河芸町,芸濃町,美里村,安濃町,香良洲町,一志町,美杉村の2市5町2村と合体,津市となった。地名氏神白山神社にちなむ。大部分山地だが,雲出川中流域の平地は一志米と呼ばれる酒米の産地。肉牛飼育も行なわれる。中心地区の家城 (いえき) は雲出川上流の渓谷,家城ラインへの入口。白山比 咩神社 (しろやまひめじんじゃ) ,成願寺 (国の重要文化財の阿弥陀如来倚像などを所蔵) ,常福寺 (国の重要文化財の木造千手観音立像を所蔵) などがある。東部にはゴルフ場が多く,北西部は青山高原で別荘地や航空自衛隊ナイキ基地などがあり,一帯室生赤目青山国定公園に属する。
東京都文京区中部の文教・住宅地区。山手台地に属する白山台を占め,江戸時代は武家屋敷地江戸幕府薬草園小石川薬園跡は小石川植物園となり,広大な敷地に数千種に及ぶ植物が集められている。ほか東洋大学や,地名の由来となった白山神社がある。都営地下鉄三田線白山駅がある。
石川県岐阜県の県境にそびえる火山活火山で,常時観測火山両白山地の中心をなす。約 2000mの中生代の基盤上に御前峰(2702m),大汝(2684m),剣ヶ峰(2677m)が噴出し,白山はその総称南方の別山,三ノ峰を加え白山五峰とされることもある。山頂部に千蛇ヶ池,翠ヶ池などの火口湖があり,南に溶岩流が形成した弥陀ヶ原がある。周囲には石川県,福井県岐阜県の 3県にわたって大日ヶ岳経ヶ岳などの古い火山と,同時代噴出の大日山,戸室山などがあり,これら白山火山系の火山形成の最後に白山が誕生したとされている。奈良時代の僧泰澄が開山したと伝えられ,富士山立山とともに山岳霊場としても知られ,加賀,越前,美濃から参詣道が開かれて参拝者を集めてきた。「越の白山(しらやま)」として詩歌にも登場する。明治期から白山比咩神社の社領となり,山頂に奥宮がある。山腹には中生代の植物化石が豊富でケイ化木群が見られ,「手取川流域の珪化木産地」として国の天然記念物指定されている。温泉が多く,手取川支流尾添川の上流に国の特別天然記念物「岩間の噴泉塔群」がある。ツキノワグマニホンカモシカニホンザルイヌワシライチョウなどが生息し,ブナの天然林,クロユリの群落やハクサンの名を冠する多種の高山植物が見られる。白山国立公園に属する。

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デジタル大辞泉の解説

白山(はくさん)」の古称。[歌枕]
「よそにのみ恋ひやわたらむ―の雪みるべくもあらぬわが身は」〈古今・離別〉
岐阜・石川両県にまたがる火山。最高峰は御前峰(ごぜんみね)の標高2702メートル。古くから信仰の対象とされ、富士山立山(たてやま)とともに日本三名山の一。しらやま。
石川県南東部にある市。白山国立公園の山岳部から日本海まで、多様な地形が広がる。平成17年(2005)2月に松任(まっとう)市、美川町、鶴来(つるぎ)町、河内村、吉野谷村、鳥越村、尾口村、白峰村が合併して成立。人口11.0万(2010)。

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百科事典マイペディアの解説

石川県南端,岐阜県との境にある活火山。両白山地の上に噴出した溶岩円頂丘で,大汝峰(2684m),剣ヶ峰(2677m),御前峰(最高峰,2702m)からなり,南に別山(2399m)が続く。地質は手取層群を基盤とする安山岩。西斜面は緩傾斜で,登山口も石川県側に多い。古来,山岳信仰の対象とされ,9世紀ごろまでには白山信仰の三馬場が形成され,のち本地垂迹説による伝承が中心となり,泰澄による開山が強調された。白山国立公園に属し,日本百名山にも選ばれている。岐阜県側山麓の地獄谷などでは現在でも噴気が上がり,気象庁が常時観測している。
→関連項目石川[県]修験道白川[村]白峰[村]白山比【め】神社長滝寺手取川

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世界大百科事典 第2版の解説

石川,岐阜,福井の3県にまたがる両白山地にあり,第四紀後半に活動した火山。山名は,最高峰の御前峰(ごぜんみね)(2702m)のほか大汝(おおなんじ)峰(2684m),剣ヶ峰(2680m)の3峰に分かれる主頂部と,南方の別山(べつさん)(2399m)および三ノ峰(2128m),西方の白山釈迦岳(2053m)などを合わせた総称である。山頂近くでは冬季に積雪10mに達し,残雪が多いため白山の称が生まれた。

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大辞林 第三版の解説

姓氏の一。
白山はくさんの古称。歌枕 消えはつる時しなければ越路なる-の名は雪にぞありける/古今 羇旅
石川・岐阜両県境にある火山。最高部は御前ごぜんが峰、海抜2702メートル。降雪が多い。高山植物に富む。水神・竜神・死霊などのこもる山として古くから崇敬された。しらやま。
石川県中南部の市。北は日本海に面し、南は白山国立公園。スキー場・温泉に恵まれる。早場米の産地として知られたが、近年住宅地・工業地化が進む。俳人、加賀千代の生地。

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精選版 日本国語大辞典の解説

[一] 石川・岐阜県境にある白山(はくさん)の古称。
※古今(905‐914)羇旅・四一四「きえはつる時しなければこしぢなるしら山のなは雪にぞありける〈凡河内躬恒〉」
[一] 石川・岐阜両県境にある火山。トロイデ。両白山地にあり、白山火山帯の主峰。白山神社・白山比咩(しらやまひめ)神社奥院があり、古くから信仰の山として知られる。富士山、立山とともに日本三名山の一つ。標高二七〇二メートル。しらやま。
[二] 石川県南部の市。手取川上・中流域および下流の扇状地の大半を占める。北部はJR北陸本線が通じ、金沢市のベッドタウン化がすすむ。平成一七年(二〇〇五)、松任市と石川郡の七町村が合併して成立。
[三] (白山神社があるところから呼ばれた) 東京都文京区中央部の地名。江戸時代、館林城主松平氏の下屋敷が置かれ、白山御殿と呼ばれた。のち一部に幕府の麻布御薬園が移され、明治八年(一八七五)に小石川植物園となる。
※高野本平家(13C前)一「其勢一千余騎、鵜川におしよせて、坊舎一宇も残さず焼はらふ。鵜河と云は白山(ハクサン)の末寺なり」

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典の解説

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
元の外題
傾城白山禅定
初演
宝永1.1(京・万太夫座)

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世界大百科事典内の白山の言及

【権現】より

…院政期,上皇はじめ公家貴族の参詣で脚光をあびた熊野は早玉宮・結宮を合して両所権現,家津御子を入れて熊野三所権現と称し,眷属神である五所王子・四所宮を合して十二所権現とも呼んだ。加賀白山では奈良朝初め泰澄により霊場が開かれ,その主神を白山妙理権現と称し,伊豆箱根では同じころ僧満願が僧形・俗形・女形の神体を感得して三所権現と称し社にまつり走湯権現ともいわれ,日光山では勝道が平安朝に滝尾権現を感得し,日吉山王でも大宮・二宮・八王子・客人・十禅師・三宮・大行事等多数の祭神に一々権現号を付し,醍醐寺の鎮守清滝明神は密教の善女竜王にほかならないが,権現の名称で親しまれていた。 以上に見るように,総体に修験者が信仰する山岳中心の霊場には権現号が多く,そこにはひときわ祭神の強力な霊験機能を誇示しようとする意識が働き,律令制の下で《延喜式》に規定された名神から来たと思われる明神の号への対抗が考えられるが,いずれの号をも称する祭神は多かった。…

【泰澄】より

…越(こし)の大徳,神融禅師,泰澄和尚とも号する。飛鉢の術を使う能登島出身の臥(ふせり)行者と出羽の船頭であった浄定(きよさだ)行者を弟子とし,霊夢の導きで717年(養老1)に白山に登拝して初めて白山三峰の神を明らかにしたとされる,越前の越知山(おちさん)(現,福井県朝日町)の修行者である。伝説上の人物であるが,本地垂迹説にもとづく事績を詳記する《泰澄和尚伝記》がすでに10世紀に成立しているので,かつては奈良時代に実在していた人物で伝記どおりの経歴を事実とする考えが強かった。…

※「白山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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