群書類従(読み)ぐんしょるいじゅう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

日本の古代から江戸時代初期にいたるまでの古書を集大成した叢書編者塙保己一 (はなわほきいち) を中心に,子の忠宝 (ただとみ) ,孫の忠韶 (ただつぐ) ,弟子の屋代弘賢 (やしろひろかた) ,黒川春村。正編は 1270種の文献を 530巻に,続編は 2103種の文献を 1150巻に収め,正続ともに神祇帝王,補任,系譜,伝,官職律令,公事,装束文筆消息和歌連歌,物語,日記,紀行,管絃蹴鞠,鷹,遊戯,飲食,合戦,武家,釈家,雑の 25部に分れる。正編は安永8 (1779) 年に編纂に着手,文政2 (1819) 年に刊行された。続編はそのあと編纂が始り,同5年に完了したが,すぐには刊行されず 1924年より刊行されている。

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百科事典マイペディアの解説

塙保己一(はなわほきいち)が,古代から江戸初期までの主として未刊の文献1270種を530巻に編集,1793年―1819年にわたって刊行した一大叢書。続編として2103種1150巻も編集されたが,刊行はその一部分にとどまった。菅原道真の《類聚国史》にならい,正続編とも神祇(じんぎ),帝王,補任(ぶにん)など25部に類別されている。明治以後正編は数社から活版本として刊行され,続編も1924年から続群書類従完成会により刊行された。
→関連項目大内家壁書祇園執行日記五代帝王物語天台座主記後狩詞記屋代弘賢六代勝事記和学講談所

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世界大百科事典 第2版の解説

塙保己一編の叢書。正編1270種530巻666冊,続編2103種1150巻1185冊からなる日本最大の叢書。正編は,1779年(安永8)に保己一がその編纂・出版のため,天満宮に心経百万巻読誦の誓願をしてから,1819年(文政2)に全冊の刊行を終えるまで,実に41年の歳月を費やした,畢世(ひつせい)の大業。その完成までには,幕府による援助をはじめ,蔵書を提供した幕府紅葉山文庫や伊勢神宮林崎文庫のほか,大名,公家寺院など,各方面の協力を必要とした。

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大辞林 第三版の解説

古文献の叢書。正編五三〇巻六六五冊および目録一冊、続編一一五〇巻一一八五冊。塙保己一はなわほきのいち編。正続合わせて3373種に及ぶ日本の古書を神祇・帝王以下二五の部に分類して編纂。正編は1819年刊行完了。続編は1911年(明治44)刊行完了。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

江戸後期に編集された古文献の叢書(そうしょ)。塙保己一(はなわほきいち)編。1779年(安永8)に着手、門人中山信名(のぶな)、屋代弘賢(やしろひろかた)らの助けを得て、1819年(文政2)530巻を刊行した。収める文献は1270種に及ぶ。部門を神祇(じんぎ)、帝王、補任(ぶにん)、系譜、伝、官職、律令(りつりょう)、公事(くじ)、装束、文筆、消息、和歌、連歌(れんが)、物語、日記、紀行、管絃(かんげん)、蹴鞠(しゅうきく)、鷹(たか)、遊戯、飲食、合戦、武家、釈家(しゃっけ)、雑の25に分け、江戸初期までの貴重な文献を収載している。日本史、国語国文学における重要な資料集である。明治時代に活版印刷され、昭和年間に新版が出ている。保己一はまた続編をも計画したが、実現できず、子孫・門人に受け継がれ、曲折を経て1924年(大正13)より『続群書類従』として活版で刊行され完成した。『続群書類従』は1150巻、2103種の文献を収めている。こののち明治に、市島謙吉により『続々群書類従』、水谷弓彦、幸田成行(しげゆき)(露伴(ろはん))によって『新群書類従』が編集刊行されている。[百瀬今朝雄]

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精選版 日本国語大辞典の解説

江戸後期の叢書。正編五三〇巻六六五冊、目録一巻、塙(はなわ)保己一編。正編は安永八~文政二年(一七七九‐一八一九)。江戸初期までの国書一二七〇点を、神祇、帝王、律令、公事など二五部門に収めたもの。流布本を避けて善本を精撰した貴重な資料集。保己一は正編の開版が軌道にのった寛政七、八年(一七九五‐九六)頃から続編を企画した。その没後その子忠宝が文政五年(一八二二)目録を幕府に提出し、編纂刊行を進行させたが、文久二年(一八六二)凶刃に倒れ、その業をついだ子の忠韶も目録にあるすべてを完成しえずに終わった。また、本叢書の後を継いで明治三九~四〇年(一九〇六‐〇七)に国書刊行会は「続々群書類従」一六冊を出版した。

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旺文社日本史事典 三訂版の解説

江戸後期の和学国学)者保己一 (はなわほきいち) が編纂した,日本の古書を分類収録した史料叢書
正編は530巻,666冊,1270種。続編1150巻,1185冊,2103種の文献を収め,神祇・帝王・補任・系譜をはじめ貴重な国史・国文史料を25部門に分類。古代から江戸初期に及ぶ広範な史料を,幕府の助成により設立された和学講談所で編集・校訂し,1819年正編刊行。続編は保己一没後の'22年完成。わが国最大の史料叢書。

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世界大百科事典内の群書類従の言及

【図書館】より

…彼はまた《類聚(るいじゆう)国史》を撰しているが,これは,そのときまでに出た六国史それぞれの中から事項別に原文を抜粋し編集したもので,カード(短札)方式による知識情報の処理の最初の例ともいえる。この〈類聚〉という考え方こそ,後の塙保己一(はなわほきいち)の《群書類従》,明治政府の《古事類苑》などに通じる類書的発想,ひいては今日の情報管理の原則たる知りたい知識情報そのものへの接近を可能ならしめる工夫である索引,抄録の思想につながるものである。それはまた史料編纂所の大事業《大日本史料》編纂にも受け継がれている。…

【図書分類法】より

…なお,東洋には清の乾隆帝が収集した叢書を分類したいわゆる《四庫全書》の分類である〈四庫分類〉,経,史,子,集が知られている。さらに国書の収集に努力した塙保己一の《群書類従》は神祇以下列挙式に25部門に分類されている。日本図書コード分類【小野 泰博】。…

【塙保己一】より

…山岡明阿に律令,萩原宗固に歌文,さらに宗固の勧めで賀茂真淵に六国史などを学んだが,真淵は入門して半年後に没した。1779年(安永8)に《群書類従》の編纂に着手,40年を費やして本事業を完成させ,ついで続編の計画を進めた。その間,水戸の彰考館に召され,《参考源平盛衰記》や《大日本史》の校訂を委嘱された。…

※「群書類従」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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