事典 日本の地域ブランド・名産品 「喜如嘉の芭蕉布」の解説
喜如嘉の芭蕉布[染織]
きじょかのばしょうふ
国頭郡大宜味村で製作されている。喜如嘉は大宜味村の地名。糸芭蕉の現皮から繊維をとって織り上げる沖縄独特の織物である。近世には芭蕉布が人々の間に広まったと考えられている。当時は家の庭や畑に芭蕉の木を植え、主婦や娘たちによって自家用の布が織られていた。19世紀に入ると絹や綿が出回ったが、芭蕉布は相変わらず人々に親しまれていた。現在でも糸づくりのり工程をはじめ、すべての工程を手作業でおこなう伝統を守り続けている。沖縄県伝統工芸製品。1988(昭和63)年6月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品に指定。
出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報