喜安日記(読み)きあんにつき

日本歴史地名大系 「喜安日記」の解説

喜安日記
きあんにつき

写本 琉球大学附属図書館伊波普猷文庫(一八二〇年写)

解説 島津氏琉球侵攻記録。一六〇九年三月から一一年一〇月までのおよそ二年半の日記で、同事件の琉球側唯一の日記資料である。一六三〇年代の成立か。喜安蕃元は和泉堺出身の茶人。尚寧王に仕え江戸との間を往還した。感動的な場面は「平家物語」「保元物語」「平治物語」などからの引用で、もとの日記をのちに再構成したものと思われる。

活字本 日本庶民生活史料集成二七、「那覇市史」資料篇一―二

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の喜安日記の言及

【喜安】より

…09年,薩摩島津氏3000の兵により琉球が征服されたとき,薩摩軍との講和の大任をおびて奔走し,捕虜として鹿児島に連行された尚寧王と行をともにした。《喜安日記》はこの間の戦役を伝える史料として有名である。その後も重用され喜安親方(うえーかた)と称し,琉球で没した。…

※「喜安日記」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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