嘆きの人(読み)なげきのひと(その他表記)Der Schmerzensmann

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「嘆きの人」の意味・わかりやすい解説

嘆きの人
なげきのひと
Der Schmerzensmann

キリスト教美術の主題。単独像として表現された受難のキリストで,イマゴ・ピエタティス (受難のキリスト像) の一つ (→嘆きの聖母 ) 。しばしばいばらの冠と外套または腰布を着け傷を負った立像として表現される。ときに聖母,使徒ヨハネ,天使らがかたわらからこれを支え,石棺の中からなかば立上がった姿で表わされることもある。ビザンチンではすでに 12世紀にその例が認められるが,14世紀以降,特にドイツにおいて多く制作された。 15世紀以降には坐像で聖痕のないものもある。釘,縄のむち,そのほかの受難具を伴うことが多い。作例は M.グリューネワルトのイーゼンハイムの祭壇画など。

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