嘉定通宝(読み)かじょうつうほう

精選版 日本国語大辞典 「嘉定通宝」の意味・読み・例文・類語

かじょう‐つうほうカヂャウ‥【嘉定通宝】

  1. 〘 名詞 〙 中国、南宋の寧宗、嘉定年間(一二〇八‐二四)鋳造発行の銭貨海外渡来銭の一つとしてわが国にも大量に移入され、本邦通貨として江戸初期まで流通した。嘉定銭。嘉定銭については寧宗の誕生日を祝う千秋節行事が、わが国にも伝わり、「嘉定祝」(嘉祥祝、嘉祥祭、嘉定食などとも呼ばれる)として毎年天下太平の祝事となり、江戸末期文久二年(一八六二)まで続けられた。
    1. [初出の実例]「送られた唐土船の物がたり〈沙羅〉 一文足らぬ嘉祥通宝〈文母〉」(出典:俳諧・七柏集(1781)贈蓼太先生)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android