四人張(読み)よにんばり

精選版 日本国語大辞典 「四人張」の意味・読み・例文・類語

よにん‐ばり【四人張】

〘名〙 四人がかりでないと弦(つる)を張れないほどの強弓
義経記(室町中か)四「下もなき下郎なりけれども、純友、将門にも劣らぬ、弓矢を取る事、養由を欺く程の上手なり。四人ばりに十四束をぞ射ける」
[補注]鎌倉期の資料には見えず、比類なき弓勢を賞された源為朝の弓も、三人張りとされる。「一張を四人五人してはる事あるまじき事なり〈略〉四人ばり五人ばりといふ事あるべからず」〔就弓馬儀大概聞書〕とあり、「四人張」は実態を伴わない誇張表現であろう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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