固定液(読み)こていえき(英語表記)fixing agent; fixative solution

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「固定液」の意味・わかりやすい解説

固定液
こていえき
fixing agent; fixative solution

生物体の組織細胞を生きた構造に近い状態で,顕微鏡用切片作製や,その染色に適当な状態におくことを固定するといい,その際に用いる液を固定液という。固定液は蛋白質の固定を主眼とし,10%ホルマリン水,95%前後のアルコール塩化第二水銀ピクリン酸,オスミウム酸などがあり,多くは創案者の名がついている。脂質糖質塩類,酵素に対しては,目的により異なった液を用いる。光学顕微鏡用と電子顕微鏡用の固定液にも差がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android