国司代(読み)こくしだい

精選版 日本国語大辞典 「国司代」の意味・読み・例文・類語

こくし‐だい【国司代】

〘名〙 平安時代以降、在庁官人郡司との中間的存在として、国庁または郡衙国務または郡務にたずさわったもの。地方豪族が補せられた。
※東南院文書‐天徳二年(958)一二月一〇日・橘元実伊賀国玉滝杣施入状案「国司代散位阿閇朝臣」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の国司代の言及

【代官】より

… こうした代官の設置は,すでに平安時代の中ごろから,国衙領でも同様に行われていたようである。平安時代の国衙領における郡司解や,土地売券の郡判の連署部分をみると,郡司本来の職名である大領・少領などの肩書とともに,〈国司代〉〈国目代(くにもくだい)〉という職名をもつものが現れてくる。これらの実体は郡司クラスの在地豪族と考えられるから,国司はその任国内の在地豪族を自己の代官に任命することで,国衙領に対する自己の支配を貫徹しようとしていたものとみることができる。…

※「国司代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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